しばしばブラック企業が問題となりメディアやマスコミでも度々取り上げられていますが、医療の世界にもブラック病院というものが存在しています。
まだそうした医療施設と出会っていない医師はラッキーなのかもしれません。

しかし、その存在を知らなければ、例えばこれから転職を考えたり勤め先を検討する際に間違った判断をしてしまうでしょう。

ブラック病院の大半は『勤務時間』に問題あり

ブラック企業には、例えば法に違反している事業を行っていたり、パワハラなどが横行していたりなどもありますが、ブラック病院の場合、大半は勤務時間が度を越しているものを指します。

もちろんそれ以外の部分でブラックな面を持つ医療施設(クリニックなどでは診療報酬の不正受給が横行している現状もあります)もあるかもしれませんが、割合で見れば圧倒的に勤務時間に関する問題を抱えている医療施設の方が多いでしょう。


医師不足深刻化によるブラック病院の増加

医師不足が深刻化すると、このブラック病院が増えてしまいます。
当然です、本来確保すべき医師の数に満たなければ、そこにいる医師で賄う必要が出てくるわけですから、一人ひとりの負担は必然と増えていくわけです。

もし負担の増えた医師が過労で体調を崩すことになれば、残された医師の負担はさらに増加。
最初はただ勤務時間が多めというだけだった病院が、こうして徐々にブラックな病院へと変貌していくことも珍しくはありません。

医師不足による病院のブラック化は、一種の社会問題と言ってもいいでしょう。
医師だけではなく、患者の命にも関わってくる問題です。

しかし、一概に病院を責めることができないケースもあります。
そもそも医師の全体数が不足しているわけですから、数を確保したくてもそれが叶わないわけです。
一朝一夕で医師を誕生させることはできないため、この問題は国全体、社会全体で取り組み解決していく必要があるでしょう。

医師が確保しにくくなれば、高給を提示して求人を出すしかありません。
他と比べて突出した待遇を提示すれば医師は集まるかもしれませんが、それが病院の経営状況を悪化させてしまう可能性も出てきます。
経営状況の悪化によって病院がつぶれてしまえば、元も子もありません。

もちろん、経営状況の悪化が先にあり、それによって人材の確保ができずに医師不足が露呈しブラック病院へと向かって行ってしまうケースもあります。

就職先や転職先にブラックな医療施設を選ぶべきではありませんが、医師が集まることによってそのブラックな状態が改善することもあるでしょう。

考え方や選び方がとても難しいところではあるものの、だからこそ自分の中で整理をし、医療業界全体を俯瞰した上でベストな選択をするよう意識する必要があるのかもしれません。

 Point!

・勤務時間に関する問題を抱えている医療施設『ブラック病院』の存在 ・ブラック病院の増加の背景には医師不足が深刻化による医師1人あたりの負担増加がある。
・医師不足を解消したくても数が揃わない為、ブラック病院へと変貌するケースも。
・医師確保の為、高給・高待遇を提示すると病院の経営状況悪化につながり、人材確保できずブラック病院へ向かうケースも。